やりたいことを見つけるためにしてたこと

自分のやりたいことって何だろう?

誰しも1度は考えたことがあるのではないかと思います。

自分の場合は中学や高校で進路を考えるとき、どれだけ考えても思いつくことはありませんでした。高校を卒業して就職してもその問いは消えることなく、ずっと悩み続けました。

22歳ぐらいの時だったと思います。やっと大きな一つのやりたいことと出会えました。

それからずっと、そのやりたいことに向かって取り組み続けています。

 

 

はじめてから10年ほど経ちました。その10年の間にも色んな出会いや経験があり、それらに視野を広げてもらい、自分のやりたいことは少しずつ形を変えている部分もあります。

最初にやりたいことを見つけるまでの期間は、当時は焦りもあったけれど、今思えば自分と向き合う大切な期間でした。

やりたいことを見つけて取り組んでいる今も、そのやりたいことの根っこの部分は何だろう?とか、今やっていることは方向を誤っていないだろうか?など、結局は自分や何かと向き合い続ける必要がありました。やりたいことが見つかり、取り組んでいく中でも、やりたいこと探しは続いていきました。

やりたいことを探すという習慣は、生きている間ずっと取り組んでいくことなのだと感じました。

 

生きていると胸にいろんな矛盾を抱えてしまいます。それでも僕たちの日常は止まることなく、時は過ぎ去っていきます。立ち止まって悩むことにも、あまり多くの時間をかけられません。

やりたいことが何も思いつかないときも、できるだけ前向きになれる何かしらに取り組んでみることが大切だと思います。すこしでもやりたいことの道が見えたら、悩み続けずに取り組んでみることが大切だと思います。時には立ち止まることも必要だと思います。はっきりとしたやりたいことが見つかってからも、並行してやりたいこと探しは続いていきます。

いろいろなことに取り組んでいく中で得られる出会いや経験の中から、少しずつ自分が見えてきたり、やりたいことが明確に定まっていくのだと思います。

スタートはいつでゴールがいつとかではなく、最初から始まっていて、終わりもないんだと思います。

前置きが長くなりましたが、この記事では、僕自身がやりたいことを見つけるために行ってきたことなどを振り返りながら、やりたいことの見つけ方をまとめていけたらと思っています。

少し長くなりそうですが、もしよろしければお付き合いください。

書く

いつも手帳を持ち歩いて、大切だと感じたこと、興味を持ったこと、思いついたアイデアなどについて、日々書き留めていきました。いつも持ち歩けるようにポケットサイズの手帳を使っていましたが、読み返したり考えを書き広げていくには小さかったので、書いたメモは1冊のA4ノートにまとめていきました。貼り付けたり、書き写したり

そのノートを毎日、時間があるときにパラパラと眺めるようにしました。目に留まったページはじっくりと読み返してみたり、そこで思いついたことがあれば書き足していったり、そうやって考えを深めたり、アイデアを広げていきました。

そうしていくと、自分が何に興味を持ち、何を大切だと感じ、何をしたいのか、だんだんと掴めていくようになりました。

自然と目指す向きがわかっていきました。

ノートを1冊にまとめていた理由は、「これはあのノートに書こう」など、余分なことを考えなくて済むから。そうすることで書くことと考えることに集中できます。読み返すときにも、シンプルに1冊のノートを読み返すだけなので気楽に行えます。
自分の興味がある事や大切だと感じている事ばかり書かれているノートなので読み返すことが楽しくもありました。

たくさんの本を読む

いろんな世界を知るために、たくさんの本を読みました。図書館に行って、ほとんど全てのジャンルの本棚を一周し、興味のあるタイトルがあれば手に取ってみて、目次やまえがき、あとがき等に目を通します。読みたくなった本を毎回たくさん借りて帰って、通勤時間や空き時間に興味の向くままに目を通していきました。毎回10冊以上の本を借りていたと思います。全てきっちり読んでいるわけではなくて、拾い読み程度で終わる本もあれば、じっくり読む本もありました。

ジャンルは物作り、デザイン、遺伝子、仏教、ビジネス書など、本当にさまざまでした。

1年ぐらいそんなことを続けていたと思います。当たり前ですが本を書いている人は大概そのテーマの専門家なので、さまざまなジャンルの専門家たちの考え方や価値観に触れることができました。考え方や価値観を知る方法は本だけではありませんが、比較的手軽に、しっかりと考え方や知識を受け取れる手段だと思います。本を読むのが苦手な人や、感覚的な体験から何かを得ていく方が向いているという人もいると思うので、本に限らず、いろいろな価値観や考え方に触れていけば良いのだとも思います。

自分の場合は本を読むことで、自分の興味の傾向やたくさんの選択肢を知ることができ、やりたいことを見つけるための材料がたくさん手に入りました。

何でもできるとしたら、一生お金に困らないとしたら、何がしたいだろう?と考えてみる

自分の得意不得意、資金の問題などを考えないとしたら、自分は一体何がしたいだろう?と考えてみました。どんな人生にしたいんだろう?何がしたいんだろう?何が知りたいんだろう?何の役に立ちたいんだろう?そのあたりからスタートして、少しずつ具体的に考えを深めていきました。自分の命を費やしたいと思えるほど、何に熱量を持てるんだろうかと。

当時の自分の場合はこんな風に考えていました。

Q.どんな人生にしたいんだろう?

A.ゆったり楽しく暮らしていきたい

Q.何がしたいんだろう?

A.なんとなくだけどものづくり

Q.何が知りたいんだろう?

A.人の生きる意味

Q.何の役に立ちたいんだろう?

A.次の世代やその次の世代が楽しく心地よく暮らせるための役に立ちたい

厨二病を拗らせていたのか、ずっと人の生きる意味って何だろうということに囚われていたり、自分が生きていることへの罪悪感を感じて生きていました。そんなところから始まったのだと思いますが、人の生きる意味を知りたい、できるだけ人の役に立ちたいという気持ちがありました。

あとはなんとなく穏やかに暮らしたいなぁとか、何をするのが好きかと言われるとものづくりだったりなど、その程度の考えですが、色々な制限を外したり極端な目線で考えていくことで、具体的なビジョンを描きやすくなっていきました。

本当の人の生きる意味なんてものは、自分一人で考え及ぶものでもないし、人類が考え及ぶものでもないのかもしれない。そもそもそんなものはないのかもしれない。でもその問いに対して僕たちにとってちょうど良い答えってなんだろう?っていう問いと向き合って歩んでいきたいと思っていました。

誰の役に立ちたいかと考えた時には、一番は子供の世代やその次の世代の人たちの役に立ちたいと思った。そのためにも自分一人ではなく、より多くの人が未来を想って何かと向き合い、それぞれが少しでも心地の良い社会や暮らしの形を見つけ形作っていけるように、今を生きていくことが大切だと感じました。

なので、みんなが何かと向き合って考えたり、取り組んでいくための役に立てることをしていきたいと思うようになりました。

アプローチする方法としては色々あると思いました。今進歩しているITの分野で、人の暮らしが快適になるような仕組みづくりに取り組む。想いを持った人のところへ資金が集まるように、投資をしたり新たな投資の仕組みを作ること。それぞれが抱えている想いがちゃんと形になるように、必要な情報や視点を伝えるための情報発信やコンサルティングのようなこと。子供たちが未来を見据えながら生きていけるように、大切な視点を届けていけるような授業をしていくこと。

いろいろ思いつく中で、自分は何より、そもそもの何かと向き合う力や創造力をサポートできるような知恵や道具を届けたいという思いが強く生まれていきました。

思いつくやりたいことに対して、何一つ経験やスキル、実力があるわけではありませんでしたが、一度、何でもできると仮定して、何がしたいか?を突き詰めていきました。

冷静に自分の得意不得意も考える

何でもできるとしたら?という視点で考えるのとは反対に、現実的に自分にはどういうことに適性があるのか。今何ができて、何ができるようになる見込みがあるのか?何が苦手なのか?そういう視点でもできるだけ客観的に考えるようにしていきました。

たくさん努力をしなければいけないとも思っていたので、取り組んでいく主となることは、いくらでも努力できるくらいに楽しいと感じれることである必要性も感じていました。

ものづくりは好きだし比較的得意な方だったので、自分の強みになるとすればものづくりだろうなと思いました。それに関してはあまり悩むことなくそう感じていました。

何をするにしても、思いや情報を伝えるための手段も何かしら必要だと思うので、伝える手段についても考えていきました。人前で話したり対面でのコミュニケーションには苦手意識があったので、それらには頼らなくても大丈夫な形で、伝えるための形をつくっていく必要があると思いました。作文もすごく苦手でしたが、文章は時間をかけて良くしていく事ができると思ったので、伝える手段は文章をメインにやっていこうと思いました。

ただ実際に文章を使って伝えるということに取り組んでいくと、自分の考えや、相手に何を伝えていくべきかについて自然と整理もされていくので、人前や対面で話をすることも、少しずつ億劫ではなくなっていきました。今では文章と同じくらい、対面で言葉で伝えていくということにも取り組んでいて、人前で話しをさせていただく機会もたまにあります。何かを伸ばしていくと、それに引っ張られて別の何かも伸びていくということを実感しました。

大抵のことは努力をすれば平均以上にはしていくことが出来ると思いますが、向いているか不向きか、楽しいか楽しくないかなど、自分の適性を把握しておくと、やりたいことを組み立てていく際に有効な材料になります。

ぼーっとする

ずっと考え続けていると、堂々巡りになってしまったり、頭が働かなくなっていったりもします。

そういう時は、意識で考えることをやめて、ぼーっとする時間をつくるようにもしていました。

姿勢を正して呼吸を整えながら瞑想してみたり、寝てみたり、リラックスできることをしてみたり、あえて一切のインプットのない場所に身を置いてみたり、そういったこともその時の気分に合わせて行っていきました。

そうやって、意識とは別の領域に考え事を委ねてみることで、ふと、考えていたことについて、整理された形でのひらめきを得られることがあります。考え続けること自体もしんどい部分があるので、そういう時間をつくることで単純にスッキリとして気分転換ができ、また考えるための気力を回復できたりもします。

意識だけでなく無意識も頼りにしながら、考え事を深めていきました。

歩く

歩くについても、行き詰まっているときに、リフレッシュや刺激をもらうために行っていた習慣です。歩くことによって景色が移り変わっていくことで、頭を整理したりアイデアを生み出すための良い刺激となります。適度に体を動かすことによって血の巡りも良くなり、頭がクリアになって考えることが捗るようにも感じています。

家の近くを散歩してみたり、ヒントが見つかりそうな場所へ足を運んでみたり、そのときに丁度良い刺激が得られるような場所を選び、歩いていくようにしていました。

やってみる。いろいろ経験する

興味を持ったことややってみたいと感じたことは、積極的にまずやってみるようにしました。やってみて感じ取れることはたくさんあるので、その中で、自分のやりたいことなのか、時間をかけて取り組んでいけそうなことなのか、適性はあるのか、そのこと自体を楽しいと感じれるのかなどについて、感じとるよう意識しながら行っていきました。

人と会う

いろんな生き方や、いろんな職種・業界の人と話をすると、さまざまな考え方があるということがわかります。新たな視点や価値観を受け取ることができたり、自分が知らず知らずに課せていた制限に気づくことが出来たりもします。

何かと向き合って取り組んでいる人たちにはそれぞれのやりたいことがあるはずなので、知れば知るほど、自分のやりたいことを見つけるための材料になります。

価値観や考え方を知るという点では本を読むことと同じですが、会って、その人がまとっている空気感や、実際に何にどんな姿勢で取り組んでいるかも含めて感じ取ることができることの価値はとても大きいと思います。

選択肢のつくり方、持ち方、選び方を工夫する

やりたいことを選ぶとき、何事もそうですが選択肢が多すぎると、選ぶことが難しく感じてしまい選びきれなかったりします。世の中の職業の枠に囚われる必要もないし、一つのことだけをずっとやっていく必要もないので、最初のステップとしては、選ぶときの選択肢を大まかなカテゴライズにし、選択肢の数を減らして選ぶようにします。その方が選びやすくなります。

やりたいことを細かく明確に決めつけることは必ずしも必要なことではないとも思っています。こんなことがしたいというふうに、大きく広がりの余地を持たせたやりたいことを見つけることが、まずは大切だと思います。

実際に動き出すためには、適度に明確にしていく必要もあると思うので、そこから自分の大事だと思う価値観などを踏まえながら、必要に応じて選択肢を細かくしていきながら段階的にやりたことを明確にしてきます。

自分の場合も、ものづくりで誰かの役に立ちたいという大まかなところからスタートし、自分の価値観や適性、世の中の流れなどを踏まえながら、少しずつ明確にしていきました。

動き出した後も、やりたいことの本質は変わらないとしても、そのための手段はその都度で変わっていくだろうと思っていました。なので身動きが取れなくなるほどの投資は極力避け、手段として行っていることの形はできるだけ柔軟に変えられるような状態で取り組むようにしています。10年経ちましたが、人との出会いや経験の中で見える景色も変わり、やっていきたいと感じることもたくさん増えました。いくつかはメインのやりたいことと並行して取り組み始めています。まだ取り組めていないことも頭の中には漂わせていて、自分で取り組んでいくか、誰かに取り組んでもらえるような働きかけをするかなど、考えられるだけの可能性を広げ、アンテナを張りながら日々を過ごすようにしています。

何が目的で何が手段かを意識しながら、できるだけ目的に沿うよう、やりたいことの形を変化させていくことも大切だと思います。だから、ずっとこれでやっていくんだというような覚悟よりも、むしろ目的に沿うように必要に応じて都度形を変えながら取り組んでいくんだという覚悟を持って取り組んでいく姿勢が大切なんだろうと思っています。だからこそ、はじめの一歩はいつも気軽で、直感の向かう先で良いんだと思っています。

最後に

自分がやりたいことを見つけるために行ってきたことや意識してきたことを、思いつくだけ書き出してみました。

何より大切なのは、自分にとって何が大切で、何が好きで、何をしている時が楽しいと感じ、何が得意で、何の役に立ちたいか、そんなことについてアンテナを張って生きていくこと。そしてそれらの交わるところを見つけていくこと。見つかってから始めようという感覚ではなく、すでにもう始まっていると意識しておくこと。

何かについて考えを深めるときには、それを考える時には邪魔になってしまうような考えや視点、価値観は一度取り除いて、できるだけシンプルな目線や極端な視点で考えてみる。その後にまた幾つかの別の視点で考えてみる。そうやって頭を切り替えながら多角的に考えを深めていくことも大切だと思います。

大切なことと一つずつ向き合って、やりたいことを描き、その次の段階でそれが実現可能な形になるような現実的なビジョンに落とし込んでいきます。

 

見出しのまとめ

・書く
・たくさんの本を読む
・何でもできるとしたら、一生お金に困らないとしたら、何がしたいだろう?と考えてみる
・冷静に自分の得意不得意も考える
・ぼーっとする
・歩く
・やってみる。いろいろ経験する
・人と会う
・選択肢のつくり方、持ち方、選び方を工夫する

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