ずっと笠岡で暮らしておきながら、はじめての北木島。
やっぱり島は時間の流れかたが違うようで、のんびりとした島時間の中でアートイベントに参加してきました。

第0回「シマヲカナデル」〜奏でる鳥を描こう〜
港のすぐ横にある浅野石油さんの大きな倉庫の壁面に、
MAYA MAXXさんという有名な画家さんと一緒にみんなで絵を描くというアートイベント。
写真の赤で囲ったところが今回のキャンバスです。

遠くからでも目立ちそう。
事前にしっかりした足場を組んでくれていました。
ちなみにMAYA MAXXさんの作品はCMや絵本、CDのジャケット等にも使われていて知らない人も実はいろんなところで作品を見かけているかも。
テレビ番組のポンキッキーズでは子供たちと一緒に作品作りをしていたりと多方面で活躍されている画家さんです。
赤で描いたものを引き立たせるような、色で目にパッと入り込んできて、描かれた線でさらに引き込まれるような作品が多いです。
初めてお会いしましたがとっても気さくな人柄なのも素敵で1日でファンになりました。

サインを描いてもらったり雑談をしながら、
ゆったりとした時間の中でみんなで大きなキャンバスに一つの絵を描いていく。
こんなにも楽しくて心地の良い体験だなんて知りませんでした。

MAYA MAXXさんがサッと描き並べたマルの中を赤できれいに塗っていく作業。
キャンバスが波板ということもあって、遠くから見たときにちゃんと丸になってるのか心配で緊張しながら塗っていきました。
最初の2日間はたくさんの人が代わり代わりに参加して丸を塗っていきました。2日合わせると総勢50人ぐらい参加したのかな?
そのあと数日かけてMAYA MAXXさんが鳥を描きました。

丸は採石場として栄えた北木島の石を表しているそうです。
この絵のことを聞かれときは
「赤い丸は北木島の石。鳥は(ニヤッとしてから)千鳥ですから〜。」
と答えるんだよと教わりました。笑

お披露目式での挨拶でMAYA MAXXさんは
描きにくい波板のキャンバスにはMAYA MAXXさん自身もとても苦戦して悔しがっていたこと
島や地方は産業が衰退していって、みんな大変。今回のアートイベントもほんの小さな出来事かもしれないけど、何もしないよりは全然マシ。だからみんなで楽しみながら協力して今を乗り越えよう!
そんなお話をされていました。
閉会後の雑談の中では「島で暮らしている人に受け入れてもらえるかどうかがとても大事だ」と何度も言っていました。
島の住民や漁師の方達もたくさん参加してくれていたので、そういった意味でも良いイベントになったのかなと思います。

笠岡の島ってこれからどうなっていくんだろう?
どんどん人口が減っていってることを聞いていたりもして、漠然とした疑問や不安はあったけど
解決策なんてあるのだろうか?って思ってしまうほど難しい課題で、
でもまずはこうやって島と関わりを持つことから始めることが大切なんだと感じました。
「笠岡が大好きだ」という人を増やしたい!そんな想いが込められた第0回目のプレイベント。
地元の笠岡で暮らせなくなるのは寂しいので、僕も笠岡を好きな人が増えるように出来ることをしていきたいと思います。







「今日はまだ大丈夫だけどもう歳だから明日ぐらいからしばらく肩が上がらなくなるんじゃないかな」
MAYA MAXXさん、最後にそんなことも言っていました。
寒さと高所と描きにくい波板、そんな中で何日も作業をしていた気力ってすごいなって思い知らされたのと同時に、笠岡の種まきのために力を使っていただけたことの有り難さを感じました。
MAYA MAXXさん、主催していただいた運営スタッフの皆さん、ありがとうございました。